投稿日時 2024-01-27 22:48:01 投稿者 羽夢屋敷 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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もうすぐ、2月に入ろうとしている。 外の温度は今年1番の冷え込みを記録したというが、 外気から完全遮断された部屋の窓際は まるで春の陽だまりのような心地よさだ。 病室の壁に差し込む眩い光の上で 風の影がゆらゆらと踊っている。 隣り合わせの同じ空間にいるというのに、 強化ガラスのこちらは側は 貧相な張りぼてで組み上げられた狂った異世界。 近くて遠い 遠くて近い ベッド脇の置き時計が刻む時の音と、 外の公園で遊ぶ子供達の声が混じり合い、 一つの曲のような美しい旋律を奏でている。 「そういうことなんだろうな」 現実と虚構は ほんの薄皮一枚で隔てられている。 ゆらゆら たゆたゆ 風の影だけが まるで意思を持っているかのように 違う時間軸で ランダムに踊り続けていた。 ----------------- 画像は 「小説家になろう」で連載中の小説 『発狂』のイラスト原画です。 ご興味あります方は 是非本文の方もご覧ください。 ↓ ↓ ↓ https://ncode.syosetu.com/n6459ip/ |
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