投稿日時 2020-04-03 20:29:51 投稿者 羽夢屋敷 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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--- 赤 い 月 --- 目が覚めて、はじめに目の前に映ったのは美しい朱色の「丸」だった。 一瞬、「ああ、きれいな夕日だなぁ」と思ったが、 その円の形からそれが太陽ではなく月であることがすぐに分かった。 「赤。この赤は懐かしい色だ」 そう感じた俺は、その赤色をどこで見たのか懸命に想い出そうとする。 だが想い出せない。 「しかし、月にしては少し赤すぎないか?」 赤について色々考えている内に、 そういえば今日は何月何日で、昨日の自分が一体何をしていたかも、 ぼやけてうまく想い出せない事に気が付く。 「はて? これは夢の中か? 現実か?」 妙な不安感に襲われ、俺は慌てて自分の記憶のひだを丁寧に手繰り始めた…… 「たしか俺は『とてつもなく重大な何か』を発見したのだ」 屋外で寝ていたためか、首が冷え切って思うように動かなかったが、 周囲の木々の濃厚な香りは、おそらくそこが どこかの林か森の中であることを物語っていた。 「リーン、リーン、リーン、リーン……」 遠くで鈴虫が鳴いている。 「そうだ!……俺はあの事件を追ってこの森にやってきたのだ」 断片的に蘇りだす記憶とともに、俺の鼓動は凄まじい速さで加速していった…… (※※※ 本編序章より抜粋 ※※※) --------------------------------------- 2018年に作成したオリジナルホラーゲーム 『手まりの森』のイメージイラストです。 「小説家になろう」で上記小説も展開中! ご興味ある方は、是非続きをお楽しみください。 (こわいもの苦手な方、間違って展開してしまったらごめんなさい…) |
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